私はあなたに恋をした #6(妄想小説・櫻井翔)

和也  「……………う…ん………まあ………そんなとこ………。」

和くんがそう言って、20分後のこと。

私たちは、いい感じでお酒も入り、

箸も進んできた。

その時だった………。

バタバタ バタバタ……………

足音が近づいて来た。

女   「和………おまたせ………。
    あ! どうも、 こんばんは。
    すいません、いきなり来ちゃって。」

その子は、申し訳なさそうに

私たちの方を見て お辞儀をした。

翔   「全然いいよ。 どうぞ、座って。」

翔くんが手を差し出すと、和くんは奥にずれ

私の前に座り、彼女はその和くんの横に座った。

翔   「ニノ。 紹介してよ。」
和也  「あ、うん………。
    一応………彼女の……………茜。」
茜   「一応って何よ………。
    翔くんと陽菜ちゃん………ですよね。」
陽菜  「えっ! 私たちの名前知ってるんですか!?」
茜   「はい。 和から聞いてたんで……………。」

えっ。

和くんから聞いてたんだ。

そう思った瞬間………和くんと………目が合った。

私は視線をすぐ 茜ちゃんに戻し、

陽菜  「そうなんだ。 どんなふうに!?」
茜   「2人は すっごく 仲がいいって………。」

えっ!

和くんがそんなこと。

私は翔くんの方を見ると、目が合い

お互い恥ずかしくて、なんか笑ってしまった。

和也  「ほらねっ。 仲がいいこと―。」

和くんは茜ちゃんの方を向いてそ―言った。

茜  「和………私たちも2人みたいに 仲良くしようね。」

和くんは、ふふふっと笑い、頷いた。

翔   「じゃあ、今度さ、4人で旅行でも行かない!?」

ええっ!

翔くん、何を言い出すかと思えば………

旅行………ですか!?

4人で行く必要………あるのかな………。

私がそんなことを 思ってると………

茜   「あ。 楽しそうですね。 私 行きたいです。
    ねっ、 和も行こうよ~。」

茜ちゃんは、少し甘えた声で 和くんにそう言った。 

和也  「えっ~、 うん………まあいいよ~。」
茜   「やった~~! 楽しみ~!
    陽菜ちゃんも………いいですか!?」

ううぅぅ。

みんな行くなら、オッケ―するしかないじゃない。

陽菜  「う…うん。 いいよ~。
    茜ちゃんとも、仲良くなりたいし………。」

そ―言った瞬間、また………和くんと………目が合った。

でも、その視線はすぐに 茜ちゃんの方へ向けられた。

和也  「どこ 行きたいの!?」
茜   「う………ん。 私は………海かなっ。 和は!?」
和也  「うん、 別に海でいいよ。」
翔   「じゃあ、 海で決定!
    それと、温泉があって、ご飯が美味しいとこがいいよね。
    後で、俺 予約しとくわ。」
陽菜  「んふ。 さすが 翔くん。」
翔   「あっ! 陽菜。 今日は………うち来る?」
陽菜  「う………ん………。 どうしよっかな~。」

そ―言って考えてると………また………和くんと目が合った。

なんか今日は やけに 目が合うな。

まっ、目の前に座ってるんだもん、当たり前か。

そう思いながら、私は 口を開く。

陽菜  「ん――。 じゃあ………私んち 来る!?」

ちょっと酔っちゃってる私は そんなことを言っていた。

翔   「いいの………!?」
陽菜  「うん………。 来て………。」

翔くんの目を見つめながら言うと、突然茜ちゃんが

茜   「え~~、いいなぁ~。 
    私も陽菜ちゃんの家 行ってみた―い。」
和也  「おい。 酔ってるだろ………。
    2人の邪魔 すんなよ………。」
茜   「えええ~~。 だって、行きたいも―ん。」

かわいく甘えた声で言う。

私はそんな茜ちゃんを 見かねて

陽菜  「じゃあ、茜ちゃんもおいでよ。
    いい!?」

っと、翔くんの方を向いて、確認した。

翔   「もちろん、いいよ。
    じゃあ、陽菜んちで 続きしようよ。
    ニノもくるでしょ!?」
和也  「ええ!? 俺も!?」

和くんは、ビックリして飲んでいたお酒を少し吹き飛ばした。

翔   「当たり前でしょ。
    酔った彼女 ほったらかして帰る気!?」
茜   「ホント………そうですよね~。
    和っていつもこうなんです……………。」

茜ちゃんがペラペラと和くんの 愚痴を言いながら

翔くんに絡んできた。

ヤダ……………そんなかわいい顔で………声で………

翔くんを 見ないで………。

私は、その様子を見てられなくて………

陽菜  「ちょっと………お手洗い………」

それだけ言って、その場を離れた。

茜ちゃん………かわいいなぁ。

酔っ払ってもかわいい。

そりゃ、和くんが好きになるよね。

さぁ―、今からみんな 私の家に来るんだね。

掃除………してたっけな………!?

よし、今日は………楽しく楽しく…。

私は 鏡の自分に向って 励ました。

ガチャ………

トイレの外に出ると……………

陽菜  「和く………ん!? どうしたの!?
    あ! 男子トイレあっちだよ………。」
和也  「イヤ………そ―じゃね―よ。」
陽菜  「んっ!? じゃあ何よ!?」
和也  「うん……………。  茜……………。」
陽菜  「うん。 茜ちゃんが何!?
    ………すっごくかわいいよね~。
    男はみんな いちころだね。」
和也  「あ―う…ん………。 ………茜に 告白された時ね………
    私のこと今は好きじゃなくてもいい………付き合ってから
    好きになってくれたらいいから………
    だから、付き合って………って言われたんだ。」
陽菜  「えっ!?  そ―なんだ。
    で………? 付き合ったの!?」
和也  「うん………まあ―そ―ゆ―こと。」
陽菜  「ふ――ん。 そ―なんだ。
    で! なんでそれを いま私に言うの!?」
和也  「う―――ん………。
    なんと…なく………!?」
陽菜  「はっ!? 何それ!?」
和也  「うん………、陽菜ちゃんには………なんか………
    知ってて欲しくてさ………。」

えっ!?

なんで!?翔くんじゃなくて………私!?

わけわかんない………。

私がモヤモヤとしてると………

和也  「さあ~~~行きますか!
    陽菜ちゃんの………い………え。」

そ―言って和くんは、2人が待ってる席へと歩いて行った。

何!? 今の言い方。

なんか………やらしい言い方。

和くんのくせ………かな………。

たまにいじわる………………………言うよね…………………………。

                    つづく

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