恋の居場所 #10(妄想小説…二宮和也)

陽菜  「はい………戻って………」

それだけ会話をすると、潤くんは席へ戻った。

なんか…………潤くんって………………ドキドキさせるような事、するよね?

そして終業時間になり、私は潤くんの元へ行く。

言わないと………。

陽菜  「ねぇ………ちょっといい?」
潤   「うん……………」

私は、休憩室に向かう。

そしてベンチに座り、潤くんも私の横に座る。

陽菜  「あのさ―、明日………石原さんと食事するんだけど、一緒にどお?」
潤   「え………、2人で食事なんでしょ? 俺がいたら邪魔じゃない?」
陽菜  「あ―――、でも………」
潤   「でも………?」
陽菜  「あ………私さ―、石原さんと2人って………気まずくて………」
潤   「え………、そ―なの?」

うっ……………なんか変な誘い方になっちゃった………

石原さん……………ごめんなさい………

陽菜  「そ―なの。 だから、来てくれない?」
潤   「俺が………いないとダメ?」
陽菜  「うん………。 ダメ………………」

って、なんか私が潤くんといたい………みたいになっちゃってるよ………

でも、来てくれないと………石原さんに協力するって言ったし………

潤   「そっかぁ………。 陽菜が来てっていうなら、行くよ。」
陽菜  「ホントに―? 良かった―。」
潤   「ふふ………そんなに、喜ぶ………?」
陽菜  「うん………。 嬉しいよ………。」

ん? なんか………変じゃないよね………?

陽菜  「ありがとう。 じゃあ………明日ね。」
潤   「え………、で、帰んの?」
陽菜  「うん………。 ちょっと行くとこが………」
潤   「どこ………?」
陽菜  「あ――、 彼んとこ………だけど………」
潤   「フ――ン。 そっかぁ………。」
陽菜  「うん………。 行ってくるよ。」
潤   「お―。 行ってらっしゃい………。」

そして私は会社を後にして、和くんの家へと急ぐ。

その途中………和くんから、メ―ルが来た。

『後1時間してから来て。  和』

え………。 1時間? なんで…………………?

私は、急いでいた足を止める………。

そこは、会社から出て5分ほどの場所だった………。

1時間って………どうしよう………。

私はまた………会社に向かって………歩き出した。

下を向きながら……………考えてた。

今すぐは………ダメって事………?

すると………

イタっ………

陽菜  「あ………すいません。」

人とぶつかった。

顔をあげると………………潤くんだった………。

陽菜  「あ……………」
潤   「あ……………、なんで………?」
陽菜  「うん………」
潤   「彼氏んとこ、行ったんじゃないの?」
陽菜  「うん………。 それが1時間してから、来てって………………
    なんだろうね………………。」
潤   「ええ………。 何それ……………。」
陽菜  「さあ―? わかんない………」
潤   「で? 1時間………暇になったと……………?」
陽菜  「うん………。 そ―だね………。」
潤   「付き合おっか?」
陽菜  「え………?」
潤   「その、1時間………。」
陽菜  「イヤ………悪いから、いいよ。 予定、あるんでしょ?」
潤   「1時間くらい………ど―にでもなる。」
陽菜  「………」
潤   「ほら………。 昨日の公園で時間つぶすか………。」

潤くんが私の手を握り………スタスタ歩いて行く。

優しいな……………。

これじゃ、石原さんが好きになるのも………分かる気がする。

かっこよくて、優しくて、仕事も出来て、男らしくて………

悪いとこ………一個もないじゃん。

潤くんの後ろ姿を眺め………そ―思った…………………………………………

                つづく

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