恋の居場所 #43(妄想小説…二宮和也)

しばらくすると、

ピンポ―ン………インタ―フォンが、鳴った。

ん? どっちだろう………。

私は、パジャマのまま、玄関の扉を開けた。

陽菜  「あ、和くん。 早かったね。」
和也  「うん………。 急いで来た………。」

……………そうなんだ……………嬉しいな。

和也  「あんま一緒に いてやれないけど………」
陽菜  「うん、ありがとう。」
和也  「そのまま、ベッド行けよ。」
陽菜  「うん………」

私は、言われるがまま ベッドに行った。

和くんも袋をキッチンに置いて、後ろをついてくる。

私は、布団をめくり、横になった。

和くんは、ベッドの上に座る………

和也  「熱………何度………?」
陽菜  「あ、朝 測ったら38度だった………」
和也  「ええ………けっこうあるじゃん。」

すると、和くんの手が私のおでこに………。

ピタッとくっついた、和くんの手。

和也  「うん。 やっぱ熱いわ………。」

和くんに見下ろされて、ドキドキする。

この熱は………風邪のせい……だけ………?

陽菜  「ねぇ………和くん……………」
和也  「ん? ど―した?」
陽菜  「あ………、んっ………なんでもない………」
和也  「………なぁ………風邪、もらっていい?」
陽菜  「え………、風邪は………もらっちゃだめだよ。」
和也  「ふふ………風邪は、って………
    じゃあ、他は なにもらっていいの?」
陽菜  「え……………、あ! ダメ!」
和也  「え、なんで………?」
陽菜  「やっぱ………うつっちゃうよ。」

そういえば………潤くんが薬持ってきてくれるんだった。

これって………言った方がいいかな?

何でも言うって、約束したもんね。

うん………言っとこう。

陽菜  「あ、あのね………じゅ……潤くんが、薬持ってくるの。」
和也  「はあ? くすり?」
陽菜  「そ―なの。 薬………なかったから。」
和也  「………持ってきたら、すぐ帰んの?」
陽菜  「うん………たぶん。」
和也  「わかった。 潤が帰るまで、いるよ。」
陽菜  「何時に来るか………わかんないよ?」
和也  「……………仕方ないじゃん。」
陽菜  「………ごめんね。 気ぃつかわせちゃって。」
和也  「そ―じゃねぇ―よ。」
陽菜  「ん?」
和也  「ま、い―よ。 とにかく いるから。」

ちょっと待って……………潤くん来たら、

昨日の事、言わなければいいけど………。

言うタイミングなかったから………なんか黙ってたみたいになるよね。

え……? 今、言っとくか?

でもな………そんなこと言うの?

………約束………したしな………。

隠し事は、ダメだよね………

陽菜  「あ、昨日さ………潤くんと1杯だけ飲んで、
    潤くんが酔っちゃってさ―、私が送ってったの。
    普通、逆じゃな―い?」

なんて、わざと明るく言ってみた。

ホントに、何もないんだから、大丈夫だよね。

和也  「……………」
陽菜  「あ、和くんは相葉くんといるって言ってたでしょ。
    なんか忙しそうだったから………」
和也  「………」

え………? なんか言ってよ。

和也  「へ―。 良かったじゃん。 楽しそう………」
陽菜  「……………でも、大変だったよ―。」
和也  「あ、そぉ―。」

すると和くんは、寝室を出ていった。

やっぱり、言わない方がよかった?

でも、潤くんの口からバレるよりは、ましだよね?

え……………すぐに、戻ってきた。

なに?

和也  「これ、しとけば?」

私が渡されたのは………冷えピタ。

さっきの袋………買ってきてくれたのかな?

陽菜  「和くん………。 ありがとう。」

すると、またベッドの上に座った。

和也  「ダメとは言わないけど………なんかヤだな。」
陽菜  「え……………」
和也  「やっぱ………風邪、うつっちゃうかも………」

そ―言うと、和くんは真っ直ぐな視線で、私を見つめてきた。

              つづく

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