恋の居場所 #46(妄想小説…二宮和也)

潤   「………別に言わなくても良かったんじゃない?」
陽菜  「え………」
潤   「………ってか、言ってほしくなかったんだけど。」
陽菜  「潤……く……ん………?」
潤   「陽菜は………和が一番なんだね………」
陽菜  「う……ん………。 そ―だよ………」
潤   「他の男に 揺れたりしないの?」
陽菜  「え………。 ん――、ゆれる………?」
潤   「………例えば………」

潤くんは、私に近づいてきて、おでことおでこをくっつけた。

お互いの鼻先が触れる。

潤   「………こんなのとか………?」

潤くんの息が………私の顔にかかる。

ドキドキするけど………これは、ゆれてるの?

ちがう……よね………。

陽菜  「潤くん………、からかわないでよ。」

潤くんは、ニヤリと笑った。

おでこが離れようとした時、

「何してんの?」

ビクッとして、声の方を振り向く。

陽菜  「あ………。 今のは、別に何も………」

「ここは、会社よ………」

潤   「石原さん。 昨日、陽菜 熱があって………
    もうホントにないか?って………確かめただけです。」

石原さんが、こっちを向いた。

私は、必死に頷いた。

何度も、頭を上下させた。

石原  「そぉ………。 ならい―けど、ほら 仕事仕事!」
陽菜  「はい………、すいません。」

私と潤くんは、それぞれ席について仕事を始めた。

ビックリした………

なんてタイミングが悪いの………

石原さんに………勘違いされてないよね?

潤くんが フォロ―したし、大丈夫かな?

そして、今日の仕事が終わった。

真面目にしたから残業は なし。

さて、和くんがくるから、さっさと帰ろ。

まだ………連絡こないな………。

電話してみよっ。

RRRRRRRRRR♪

ん? 和くん………出ないな。 まだ仕事かな?

よし、買い物でもして帰ろう。

なに、作ろっかな―。

自分の席を立ち、会社を出た。

ん?  目の前に、潤くんが いた………。

私に気付き、近づいてきた。

潤   「お疲れさま………。」
陽菜  「お疲れさま………って、なにしてんの?」
潤   「さっき、電話してたでしょ? 
    だから先に出て、待ってた。」
陽菜  「あ、出なかったんだけどね。 って、そ―じゃなくて、
    用事………あった?」
潤   「和………出なかったの?」
陽菜  「え………うん………、ってなんで和くんって、
    わかったの………?」
潤   「………………………かお………」
陽菜  「え、変な顔してた?」
潤   「………優しい顔、してた………」

え………。 私、そんな顔してたんだ………。

RRRRRRRRRRRRR♪

陽菜  「あ、電話だ。 ちょっと出るね。」
潤   「うん………」
陽菜  「あ、もしもし?」
和也  「陽菜? ごめん、仕事中だった………」
陽菜  「うん、やっぱ仕事だったんだね。」
和也  「終わったから、今から行くわ。」
陽菜  「うん、私も終わったとこだから、今から帰る。」
和也  「オッケ―。 じゃあ、後で………。」

そ―言って、電話は切れた。

潤   「和………来るって?」
陽菜  「うん。 私、帰るよ。」
潤   「うん………。 気をつけて。」
陽菜  「じゃあ、また明日。」

そ―言って私は、歩き出した。

………後ろから腕を掴まれ………振り返る。

潤   「そうだ、用事。」
陽菜  「え?」
潤   「陽菜………。………………好きだ……………」

            つづく

このページの先頭へ