恋の居場所 #55(妄想小説…二宮和也)

和也  「………い―じゃん………」

そ―言って、塞いだ。

そして、離れた唇は、まだ物足らず………

陽菜  「和くん………夜、私から 離れないでね………」
和也  「陽菜………そ―ゆ―こと言うと、ヤバいんだけど?」
陽菜  「へ………?」

耳元にこっそり近寄り、

和也  「シ たくなっちゃった………」
陽菜  「ええっ!!!!!」
和也  「………声、でけぇ―よ。」
陽菜  「え、イヤ………今日はみんないるから………
    で……出来ないよ………」
和也  「陽菜のせいだ………そんなこと言うから。
    ど―してくれんの?」
陽菜  「ええ…………、我慢………して………。」
和也  「……………できない。」
陽菜  「ええっ………でも……………」
和也  「ククク……………、慌てすぎ………」
陽菜  「だって………」
和也  「じゃあ………ど―にかしよっか………」
陽菜  「ど―にか………?」
和也  「潤と瞳ちゃんを、遠いとこまで買い出しに行かせるとか?」
陽菜  「えっ。 潤くん、素直に行ってくれるかな?」
和也  「それか、俺らが……………抜け出す?」
陽菜  「……………ん、わかんないよ。」
和也  「それか………このまま帰っちゃう?」
陽菜  「………何言ってんの! 2人、置いてけないでしょ。」
和也  「バ―カ。わかってるよ。 言ってみただけ………」

私のおでこを コツン として、表の方へ出ていった。

なんだ………冗談か………

私も遅れて表へ行くと、ちょうど潤くんとはち合わせた。

潤   「おお!陽菜………どっから出て来てんだよ。」
陽菜  「あっあぁ………、ちょっと日陰で休憩………」

ウソ………ついた。

潤   「大丈夫? 日が強いもんな。 気をつけろよ。」
陽菜  「あ、うん。 ありがとう。」

素直に信じてくれた潤くん。

潤   「さっ、行くぞ!」

みんな車に乗り込み、出発した。

しばらくすると、………後ろから、声がした………

和也  「………大丈夫?」
瞳   「う……うん………。 ちょっと車酔い。」
和也  「車止めて、休憩する?」
瞳   「ううん、大丈夫。 でも、和………ここいい?」

えっ………なんだろう。

後ろの光景が見えない。

和也  「うん………。 横になってましになりゃいいけど………」

私は、ゆっくり……………後ろを向いた。

!!! 和くんが膝枕、してあげてる。

すぐに私は視線を前に戻し、落ち着かせる。

瞳ちゃんは、病人………病人………そ―思うことにした。

でも………もう一度後ろを振り向き、和くんの顔を見る。

うん………普通の表情。 ちょっと安心。

って、目が合った………瞬間、前を向いた。

ヤダ………なんか嫉妬してたみたいじゃない。

って、してたんだけどさっ。

………オドオドしてると、

潤   「陽菜。 前………見て。」

私は、窓の外に目をやると、

緑が沢山の山や木に………青く広がった空。

潤   「キレイだな………」
陽菜  「うん、すっごくキレイ。」

この景色のおかげで、私は後ろが気にならなくなった。

えっ? もしかして潤くん………わざと?

だったら………ありがとう。

心の中で、感謝した。

そして、しばらくすると目的地まで到着した。

車を止め、荷物を降ろす。

ってか、瞳ちゃんはまだ………和くんにくっついてるし。

すると潤くんが………

潤   「瞳ちゃん、大丈夫………?」

瞳ちゃんの腕を、ガシッと掴み、しっかり立たせた。

なぜかその潤くんの行動に………ドキッとした自分がいた………

          つづく

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