恋の居場所 #60(妄想小説…二宮和也)

私もまだ………戻りたくない。

……………運転してる和くんの腕をそっと上から掴んだ。

陽菜  「……………まだ………帰りたくない……………」

すると、和くんは車を路肩に止めた。

こっちに振り向き、

和也  「……………まだ、戻ってないよ?」
陽菜  「えっ………?」
和也  「誰が……………戻るって言った?」
陽菜  「あっ、言って………なかったっけ?」
和也  「行こっか、とは言ったけどね。」
陽菜  「………そう……だったね………」
和也  「ふふ………戻りたくないんだ?」
陽菜  「///////う……ん…………」

改めて言われると、恥ずかしい………。

和也  「どこ、行く………?」
陽菜  「え…………、人のいないとこ………」
和也  「陽菜……………やらしい………」
陽菜  「………和くん! 別にいいよ………戻っても。」
和也  「ホントに戻っちゃうよ?」
陽菜  「………………」

すると、和くんはエンジンをかけ、発車させた。

………戻るのかな………?

私は、黙って………和くんの横顔を見てた。

和也  「………そんな見られてると、車………止めたいんですけど?」
陽菜  「えっ………、見てたのわかった………?」
和也  「わかるよ、すっげぇ―視線 感じんだもん。」
陽菜  「………恥ずかしい………」
和也  「さあ……………ついたよ。」
陽菜  「え……………何もないよ、ここ………
    戻るんじゃ………なかったの?」
和也  「………人のいないとこ………来たかったんでしょ?」
陽菜  「えっ! さっき、私が言った………」
和也  「さ――て、ここで………何すんの?」
陽菜  「/////////」
和也  「なに今更、照れてんの?」
陽菜  「だって……………」
和也  「だって………なんですか―?」

そ―言いながら、和くんは 自分のシ―トベルトを取った。

そして………私のシ―トベルトも………

カチャッと 音がした………………。

和くんは、私を抱きしめ………首元に顔をやる。

和也  「陽菜――。 好きだよ……………」
陽菜  「うん、私も………好き。」

和くんの腰に手を回した。

和也  「陽菜――。 マジ、我慢できねぇ―わ。」

そして私の座席のリクライニングを、一気にさげた。

陽菜  「わあっ………」

私は、後ろに倒れた。

そのまま和くんもついてきて……………………

和也  「てか、車って やっぱ狭いな。」
陽菜  「うん………」
和也  「すっげぇ、やりにくかったわ。」
陽菜  「う……ん………」
和也  「さて、そろそろ戻るか……………」
陽菜  「ねぇ、夜はさ……………………
    夜は、手ぇ………繋いでてね。」
和也  「………手ぇ、繋いだら………我慢できねぇ―よ?」

          つづく

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