恋の居場所 #61(妄想小説…二宮和也)

和也  「さて、そろそろ戻るか……………」
陽菜  「ねぇ、夜はさ……………………
    夜は、手ぇ………繋いでてね。」
和也  「………手ぇ、繋いだら………我慢できねぇ―よ?」
陽菜  「………我慢してもらわないとっ………」
和也  「あの2人………いるからでしょ?」
陽菜  「うん………」
和也  「ふふ………わかってるよ。」

そして私たちは、あの場所へと戻った。

車を駐車させ、トランクから荷物を出す。

陽菜  「和くん、お酒 持ってね。」
和也  「オッケ―。 じゃあ、陽菜はこれ………」
陽菜  「うん……………」

そして玄関の方へ向かうと、扉が開いた。

潤   「……………遅かったね。」
陽菜  「あ、うん……………」
潤   「どっか………寄ってたの?」
和也  「………ドライブしてたんだよ。」

和くんは、そ―言って潤くんをすり抜け、中に入った。

私も、続けて入ろうとすると、

潤   「ほんとに、ドライブ?」
陽菜  「うん、ほんとだよ―。 他に何があるの―?」

バレないように、明るく言ってみた。

潤   「……………さあ―?! 何かあるかもね………」

………潤くんも………中へ入って行った。

結局、私が最後に中に入る。

中に入ると、座っていた瞳ちゃんが、席を立った。

瞳   「和………手伝うよ。」
和也  「うん、じゃあ、これ………よろしく。」

そ―言って、ス―パ―の袋を渡した。

私は、見て見ぬふりをして、キッチンへ行く。

さて、材料 切っていくかな?

すると、和くんが私の背後で、

和也  「陽菜………取るんじゃなかったの?」
陽菜  「え………?」
和也  「……キ―ホルダ―……」
陽菜  「あ、そうだった。 ちょっと部屋、行ってくるね。」
和也  「うん………」

私は、包丁を置いて、一つしかない 部屋に入った。

え―っと、ス―ツケ―ス………

ぞうのキ―ホルダ―。

潤くん………ごめんね。

そう心の中で、呟いて………取り外した。

「なんで、取んの………?」

陽菜  「え………?」

私が声の方を振り向くと………潤くんだった。

そこにあった椅子に座りながら、

潤   「なんで取るんだよ?」
陽菜  「あっ、和くんにね………見つかったの。」
潤   「見つかったって………。 まるで悪いことしてるみたいじゃん。」
陽菜  「ん………。 嫌だって………言われたの。」
潤   「だから、取んの?」
陽菜  「和くんの嫌がることは………したくないから………」
潤   「じゃあ、他のやつが、嫌がっても………それはい―んだ?」
陽菜  「………なんで、他の人が 出てくんのよ。」
潤   「俺が………俺が、つけて欲しいって言ったの、
    覚えてるよな………?」
陽菜  「………うん……………」
潤   「俺1人で、つけてても 意味ねぇ―じゃん。」
陽菜  「なんで? 鍵につけるキ―ホルダ―が欲しかったんでしょ?」
潤   「それは………ついでだよ………。
    ほんとは………おそろいの物が欲しかったから………」
陽菜  「……………」
潤   「………和が……………………羨ましい………」

           つづく

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