恋の居場所 #65(妄想小説…二宮和也)

瞳   「あのさ―、さっき和と陽菜ちゃんが買い出し
    行ってる間に、言ってたんだけどさっ………」
陽菜  「うん……………」
瞳   「バ―ベキュ―終わったら4人で、
    夜のドライブに行かない………………?」
陽菜  「ええっ!!! 車で?」
瞳   「当たり前じゃない、ドライブって言ったでしょ?」
潤   「ククク……………、陽菜、なに言ってんの?」
陽菜  「あ―………、ごめんごめん。」

………和くんの方を、チラッと見た。

目が合っても、顔色一つ変えない………

大丈夫かな………?! バレないよね?!

私は、焼きあがった肉と野菜を、和くんのお皿に取り、

隣まで持って行った。

少し屈んで、耳元で2人に聞こえないように、

陽菜  「ねぇ………ゴミ箱に捨てた?」
和也  「あぁ――。 車のね………。」
陽菜  「ええええっ!!!!!」
潤   「おおっ、なんだよ!」
瞳   「いきなり大きい声出して、ビックリするじゃない。」
陽菜  「あ………和くんが、そこに、おばけ―とか言うから―。」
和也  「へっ?」
陽菜  「もぉ――ビックリするでしょ―。」

そ―言いながら、和くんの肩をガンガン叩いた。

でも………頭の中では、ゴミ箱が………回ってる。

ってか、ど―すんの?

出発までに取りに行かないと………

って、鍵! 潤くんじゃん……………

もう一度、和くんの耳元で、

陽菜  「捨ててきてよ?」
和也  「え? なんでだよ。」
陽菜  「バレるじゃん。 潤くんに鍵借りて。」
和也  「い―んじゃねぇ? 見せつけてやらねぇ―と。」
陽菜  「イヤイヤ………それはダメだよ。」
和也  「……………わかったよ。」

そ―言って椅子から立ち上がると、和くんは、

私の顎を持ち……………キスしてきた。

んんっ―――――! 2人いるのに………

力が入った私の唇は、侵入を拒否した。

和也  「代わりにこっちをね………………」

え? 見せつけたってこと………?

和也  「潤………。 ちょっと、車の鍵貸してくんない?」
潤   「い―けど、なんで?」
和也  「あ――、携帯………忘れたみたい………」
潤   「え………後で、みんなで 乗んのに………。」
和也  「ん―、ちょっと今、見たいんだ。」
潤   「そお………。 じゃあ、はい!」

和くんは、鍵を受け取り、暗闇に消えていった。

ってか………どこに捨てるんだろう。

私は、肉を頬張りながら考えていた。

潤   「陽菜………。 和、ホントに携帯?」
陽菜  「うん! そ―だよ………」
潤   「電話か……………? 誰かに。」
陽菜  「う――ん。 そ―かもね。」
瞳   「私………みてこよ―か?」
陽菜  「えっ!」
潤   「………瞳ちゃん…………! 
    まぁ、俺としては、ありがたいけどね。」
瞳   「でっしょ―。 だったら………」
潤   「………陽菜に聞いてみれば?」
瞳   「そんなの、ダメって言うに決まってんじゃん。」
潤   「………じゃあ、やめとけよ。」
瞳   「……………。 でも、少しぐらい……………
    2人で、話す機会………ほし―な。」
潤   「ん――――、それは………、和に聞けば?」

しばらくすると、和くんが帰ってきた。

和也  「潤………はい、鍵。 携帯………あったわ。」
潤   「おう。 良かったな………。」
和也  「あっ、ちょっと中………入ってくるわ。」
陽菜  「あ………私もついでに、野菜とお酒取ってくるよ。」
潤   「うん、頼むよ。」

私は、和くんの後ろをついて行った。

ドアを開け、中に入ると、

陽菜  「ねぇ、和くん………。取ってきたの?ゴミ箱から。」
和也  「え……………。 取ってないけど……………?」

            つづく

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