恋の居場所 #82(妄想小説…二宮和也)
陽菜 「はい、わかりました。」
そして、私は部屋を出た。
私……………転勤することに なったんだよね……………
自分の席へつき、考えてみた。
ホントに良かったかな?
しかも、明日からだって………………
後で、和くんに電話しないと………。
私は最後の仕事を黙々と進めていった。
昼休み。
私は席を立ち、休憩室に行った。
和くんに、電話電話………。
携帯をポケットから取り出し、ボタンを押す。
RRRRRRRRR♪
和也 「………もしもし、陽菜?」
陽菜 「あ、うん。 あのさ………」
和也 「うん、ど―したの? あっ、もしかして泊まりに来る?」
陽菜 「あ――、そ―じゃなくって………。
さっき、決まったんだけどさ………、私
転勤することに なったの………」
和也 「え……………転勤?」
陽菜 「そぉ―、会社 やめるのはもったいないって、部長が。」
和也 「……………どこ?」
陽菜 「なんか………こっから2時間くらいだって………。
で……………明日から、行ってほしいって。」
和也 「マジで言ってんの?」
陽菜 「う……ん……………。」
和也 「………決定?」
陽菜 「………決定。」
和也 「じゃあ………ど―すんの? 引っ越すの?」
陽菜 「んっ……………まだ決めてない。
さっき聞いたとこだし……………」
和也 「ってか、毎日2時間ってこっからだと遠くねぇ?」
陽菜 「………毎日だと、遠く感じるかな?」
和也 「……………仕事終わったら、そっち行くわ。」
陽菜 「え………?」
和也 「会って話そう………」
陽菜 「………わかった。」
電話を切ると、廊下に潤くんが通るのが見えた。
一応、報告しとこう………
陽菜 「潤くん………」
潤 「あ、陽菜………ど―した?」
陽菜 「私さ………転勤することになったの………。」
潤 「え………、どこに?」
陽菜 「ここから2時間くらいのとこだって………。
でも………ここには、もう来ないよ。」
潤 「………そっかぁ、遠いな―。 引っ越すの?」
陽菜 「まだ、わかんない………。 今日、和くんと話すから。」
潤 「………そお。 決まったらさ、連絡くらいくれよ。」
陽菜 「うん。 連絡なら、いつでも………。
あ、潤くん。 一ついい?」
潤 「うん、なに?」
陽菜 「あの、石原さん……………よろしくね。」
潤 「え………、なんで陽菜がそんなこと言うの?」
私は、誰にも聞こえないように、
潤くんに近づいた。
陽菜 「私、前………苦手って言ったでしょ?
石原さんもね、気が合う人がいないらしくって、
潤くんとは、仲良くできてたでしょ?
だから………、よろしくね。」
潤 「………………わかったよ。」
そして、最後の昼休みは………終わった。
午後も集中して、仕事を終わらせた。
私は、デスクの荷物を段ボ―ルに詰めていった。
すると、後ろから潤くんの声がした。
潤 「………手伝おっか………?」
陽菜 「ん、これ入れるだけだから、大丈夫。」
潤 「そお………?」
陽菜 「うん………。 潤くん………今まで、ありがとうね。
色々助けてくれて、ありがとう。」
潤 「イヤ、別に助けてねぇ―し。」
陽菜 「ふふ…………………ありがとう。」
潤 「ああ……………。 陽菜………もう会えないんだよな?」
陽菜 「うん………、会ったら和くんに怒られちゃう。」
潤 「俺………全然忘れる気ないな………?!
もぉ―会えないなんて………信じらんねぇ―。」
陽菜 「わかった………。もう、連絡しないよ。
電話も………メ―ルも………一切接点なしにするね………」
つづく