恋の居場所 #73(妄想小説…二宮和也)
家に入ると、瞳ちゃんが寝ていた………けど………
「2人で……………どこ行ってたんだよ……………」
潤 「和……………起きたんだ………」
和也 「どこ行ってたんだよ……………」
潤 「………散歩だよ………………」
和也 「散歩? じゃあなんで、バタバタ走っていったんだよ。」
陽菜 「和くん……………」
潤 「………俺が………陽菜を、からかったんだよ。」
和也 「はあ? ど―ゆ―こと?」
潤 「陽菜に……………散歩、行けないとチュウすっぞ!
って言ったら………逃げてったんだよ。」
和也 「ホントに………?」
潤 「あぁ………超、ショック。」
和也 「ホントに………? 陽菜……………?」
陽菜 「和……く……ん………。」
和也 「なんで答えねぇ―の?」
陽菜 「……………」
和也 「陽菜、部屋行って話そう。 潤は………待ってて。」
潤 「………わかった。」
和くんに手を引かれて、部屋に入る。
和也 「正直に言って………。 何があった………?」
陽菜 「……………和くん、ごめんなさい。」
和也 「だから何なんだよ!」
私に怒鳴った声が、部屋中に響いた。
ビクッとした私に………
和也 「………ごめん。」
そ―言って、抱きしめた。
和也 「………ど―した?」
今度は優しく私に、問いかける。
陽菜 「あ………あのね、さっき和くん寝てたでしょ?
瞳ちゃんも………。」
和也 「うん………。」
陽菜 「その時、私も寝てたの。 で……………、
でね、私は和くんだと思ったの。 だから………」
和也 「おい、落ちつけよ。 意味わかんないんだけど………」
陽菜 「……………キス……されて、服のな……か……に………
手が入って………きて、舌が………はい……って……」
和也 「………俺、そんなことしてねぇ―ぞ?
まさか……………………あいつ?」
和くんの表情が一気に変わり、足がリビングの方へ向いた。
私は慌てて和くんの腕を掴む、
陽菜 「ちょっと待って! 聞いて!」
今、潤くんのとこに行けば………絶対殴る。
そ―思った私の手が、今日は素早く動いた。
陽菜 「私は寝てたからわからなくて………
和くんだと思って……………受け入れたの。
でも、目をあけると潤くんだった………。」
和くんは、眉間にしわを寄せ、苛立った動きをしている。
陽菜 「潤くんも………ただ驚かせようとしたみたいで………
そしたら私が受け入れたせいで……………
………止まらなくなったって……………」
和くんは、そばにあったゴミ箱を思いっきり、蹴りあげた。
私はまた……………ビクッとした。
肩に力が入って……………初めて和くんが怖いと思った。
こんな感情は初めてで………私は戸惑った。
私のせいで………和くんが怒って………
私のせいで………潤くんが苦しんで………
今の一瞬で大事な2人を傷つけた。
なんでこうなるんだろう………また………
涙が溢れてきた。
陽菜 「………和くん………ごめんなさい……………」
和也 「陽菜は悪くねぇ―だろ!
なんであいつのために、謝まんだよ!」
陽菜 「私もすぐ………目をあけてればって……………」
和也 「なんであいつをかばうんだよ!!!」
私を睨む和くん……………
陽菜 「潤くんには、私から言ったよ。 でも………
忘れたくても忘れられないって……………言うの。
好きだから………止められなかったって………言うの。
その気持ちは………わかるから………。
ズルイことだって、わかってるけど……………
好きな人の事思う気持ちは、わかるから……………。」
この時、涙が溢れすぎて………和くんが霞んでいた。
和也 「じゃあ………俺が………瞳ちゃんに同じことされたら?」
陽菜 「えっ……………」
和也 「で………、俺が瞳ちゃんを攻めんなって………言ったら?」
………胸が……………痛かった………。
私は、和くんの事………傷つけてばかりだね。
どうしたらいいか………わからなくなってきた。
陽菜 「………和くん………。 なんで私たちは、ずっと………
ず―――っと、傷つけあうんだろうね……………。」
和也 「………それって、 俺たち……………
………出逢わなければ良かったって言いたいの………?」
つづく