私はあなたに恋をした #48(妄想小説…櫻井翔)

その瞬間………………私と相葉くんは、腕を掴まれ、引き離された。

え……………。

私と相葉くんは、引き離された腕の方に顔を向ける。

その先に、見えたのは……………和くんだった………………

雅紀  「!!!」
陽菜  「!!!」
翔   「え………、なんで ニノが止めんの?」
和也  「あ………イヤ………翔さんの前で、それは あんまりかと………」

和くんは、下を向いた。

もしかして……………………………

演技でもイヤだったよ…ね……………。

雅紀  「ごめん………翔ちゃん……。 でも、本気なんだ。」
翔   「俺………………ど― したらいいんだよ………。」
和也  「………翔さん………楽になりなよ。

    認めたら、きっと 楽になるよ。」

翔   「でも………………陽菜が………………」
和也  「………翔さん………」
翔   「……………」

和くんは、翔くんの背中を 擦っていた。

和也  「楽に………なろうよ……」
翔   「……………わかったよ……………」
雅紀  「!!!」
陽菜  「!!!」
雅紀  「ありがとう………翔ちゃん。」
翔   「別に、お前のためじゃねぇ― よ。」
陽菜  「翔くん……………。 ありがとう。」
翔   「陽菜…………………。 ホントに、大好きだった。
    きっと これからも まだ好きなままだと思う。
    たまには………顔 見せてくれるか?」
陽菜  「うん………。 顔ぐらいなら………。」
翔   「最後に……………手ぇ― 、握っていい?」

私は頷き、翔くんに 手を差し出した。

グッと握られた翔くんの手からは………寂しさを感じた。

力強く………ほどけないくらい………心が 込められていた。

翔   「陽菜…………………………好きだよ………………………………」

心のこもった この言葉……………答えられなくなったのが辛いけど………

私には………ど― することも 出来ない。

そして、その手は………ほどかれた……………

もう二度と 触れることはないだろう………愛しかった手………

翔   「ニノ………しばらく、ここにいてくれるか?」
和也  「ああ………。 いるよ。」
翔   「陽菜………。 ここにある陽菜の物、今度持ってくよ。
    だから…………………相葉くんと……………行きな。」

翔くんは、私を見ないで………正面を向いたまま そ― 言った。

陽菜  「うん、わかった。 翔くん、ホントにありがとう。」
翔   「ほら………早く行かないと………また抱きしめるよ。」
陽菜  「うん……………。 じゃあ………」
雅紀  「翔ちゃん………。 ありがとう。」
翔   「相葉くん……………。 当分………相葉くんには会わないから。
    陽菜の事………頼むよ。」
雅紀  「うん。 わかった。 陽菜の事………まかせて。」

そして私たちは、取りあえず 私の部屋に向かった。

陽菜  「ハァ― 。 相葉くん、ホントにありがとうね。」
雅紀  「うん。 翔ちゃん、辛そうだったけど………良かったね。
    これで、ニノと付き合えるね。」
陽菜  「うん………。 そ― だね。」
雅紀  「あ、さっき ごめんね。 キス……………」
陽菜  「ああ………仕方なかったんでしょ?
    あの状況じゃあ………」
雅紀  「ん………、 つい……………ねっ………………。」
陽菜  「え………?」
雅紀  「演技してる事……………忘れちゃってた…………………………………」

                    つづく

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