恋の居場所 #80(妄想小説…二宮和也)

和也  「………あそこ?」
陽菜  「うん、瞳ちゃんから………離れてよ。」
和也  「ん――――、ヤダ……………だって……………」
陽菜  「ええっ!!! だってなに?」
和也  「ふふ………だって、陽菜のヤキモチ見たいもん。」
陽菜  「なにそれ!!! じゃあ、会社………辞めないよ?」
和也  「じゃあ………引っ越さなくていいの?」
陽菜  「え………………ヤダよ。」
和也  「ふふ………、引っ越して欲しいの?」
陽菜  「………うん。」
和也  「でもさ……………行くとこ、ないし。」
陽菜  「……………。」
和也  「やっぱ、引っ越せないな―。」
陽菜  「……………。」
和也  「………ねぇ、もっと言ってよ。」
陽菜  「えっ? なにを?」
和也  「瞳ちゃんから………離れてって………」
陽菜  「え、そんな改めて言われると………恥ずかしいじゃん。」
和也  「………やっぱ、引っ越さない。」
陽菜  「じゃあいいよ! 会社、行ってくる!」

私は、少しモヤモヤしながら、支度を始めた。

もぉ―、いいもん! 

ヤキモチなんて………………妬いてやんない。

陽菜  「和くんも、一緒に家 出てね。」
和也  「う……ん………。」

………きっと、大丈夫。

和也  「今日……………うち来る?」
陽菜  「行かないよ。」
和也  「でも、仕事終わりでしょ?」
陽菜  「………でも行かない。」
和也  「なんで、怒んだよ………。」
陽菜  「別に………怒ってないよ。」
和也  「………怒ってんじゃん。」
陽菜  「ほら、早く用意してよ。」
和也  「はいはい、わかったよ。」
陽菜  「また………私に会いたくなったら連絡して?」
和也  「……………」
陽菜  「……………」
和也  「………離れた瞬間に会いたくなったら、ど―すんの?」
陽菜  「………何? そんな言葉で騙されないよ。」
和也  「ホントなんだけど………。」
陽菜  「ヤメテよ………。そんなの会えないに決まってんじゃん。」
和也  「……………やっぱ妬いてんだろ?」
陽菜  「はぁ? 何によ………。」
和也  「引っ越さないって言った後から、機嫌………悪い。」
陽菜  「あ…………そんなことないよ。 大丈夫!」

妬かないはずが………態度に出てた?

でも、もぉ―いいよ。 和くんを信じよう。

そして私たちは、マンションを出た。

陽菜  「じゃあね、和くん………また。」
和也  「陽菜……………。」
陽菜  「なに………?」
和也  「………妬いてる?」
陽菜  「妬いてない………」
和也  「……………………妬いてる?」
陽菜  「え……………。 妬い……………て………………………るよ。」

私が頬を膨らませてそ―言うと、

こっちに近づいて来て、抱きしめた。

陽菜  「和くん……………」
和也  「うん……………これで、満足。」
陽菜  「えっ?」
和也  「………引っ越しますか……………?」
陽菜  「ホントに?」
和也  「でもさ―、探すの………めんどくせぇ―な―。」
陽菜  「でも、引っ越すなら、探すしかないでしょ?」
和也  「ん……………、探さなくても引っ越せるとこがある。」
陽菜  「あっ!!! もしかして、相葉くんとこに居座る気?」
和也  「イヤ………ちげぇ―よ。」
陽菜  「ん………?」
和也  「………ここにあんじゃん。」
陽菜  「え、え、え、ええっ!!!」
和也  「………ダメ? ってか、驚きすぎじゃねぇ?」
陽菜  「え、だって………そんな……………急に。」
和也  「俺は、前から思ってたけどね………。」
陽菜  「でも、ここ………狭いよ?」
和也  「狭い方が、近づけるよ?」
陽菜  「ヤダ………朝から、やらしい。」
和也  「え、別にそ―ゆ―つもりで言ったんじゃねぇ―よ。」
陽菜  「そ―なの? でも………ホント狭いよ。」
和也  「じゃあ……………陽菜が俺んちに引っ越してくる?」

            つづく

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