恋の居場所 #36(妄想小説…二宮和也)

和也  「うん………陽菜にだけね………。
    で? 何か言うことは?」
陽菜  「え………。」

言葉で言うなんて、恥ずかしいじゃん。

だから………和くんの手を掴んで、寝室へと歩き出した………

和也  「陽菜………。 どこ行くの?」
陽菜  「来ればわかるよ。」
和也  「積極的じゃん………」

って、和くんが言ったんじゃん。

寝室のドアを開け、和くんをベッドに座らせる。

私は、その前にしゃがみ………上を見上げる。

陽菜  「ねぇ―、和く―ん。 ど―してほしい?」

私は、ニコッと笑って問いかけた。

すると、和くんは………ニヤッと笑って

私をベッドの上へと、抱きあげた。

陽菜  「え………?」

そして、跨り、私を見下ろす………

和也  「ど―してほしいの………?」

うぅ………やっぱりこの人には、敵わない。

私は、和くんの首に手を回し、ギュッと抱きついた。

そしてそのまま………2人の世界へと………導かれていった。

和也  「さて、やっぱり帰ろっかな………」

そ―言って、ベッドから降りて服を着始めた。

なんだ………ホントは、帰るんだ。

陽菜  「うん………帰るんだ………」
和也  「うん、起きてる間に家………戻っとくわ。」

そして、私も服を着て、一緒にリビングへ行く。

和也  「陽菜。 今度いつ会える?」
陽菜  「えっと……休みは、次の土曜日だけど。」
和也  「え―。 1週間もあんじゃん。」
陽菜  「うん………。でも和くんも仕事でしょ?」
和也  「う――ん、俺は、ど―にでもなるから。」
陽菜  「じゃあ、和くんが休みの前の日に………来る?」
和也  「うん! 行くよ!」
陽菜  「わかった。」
和也  「じゃあ、また連絡するよ。
    あ! バ―ベキュ―もいつか聞いとくよ。」
陽菜  「誰に………?」
和也  「誰って、俺が知ってる人、後1人しかいないでしょ?」
陽菜  「………電話で………聞くの?」
和也  「そのつもりだけど………。 でも、エレベ―タ―とかで
    会ったら、そんとき聞くよ。」
陽菜  「そっか………………」
和也  「何、心配してんの! 大丈夫だから!」
陽菜  「うん………わかってるよ。」
和也  「じゃあね………………陽菜。」
陽菜  「うん………じゃあね………。」

私は、歩いていく和くんの後ろ姿をず―っと、ずっと見ていた。

見えなくなるまで………見つめてた。

ほんとは私、泊まってほしかったのかな?

……………すっごく寂しい……………

今………別れたばかりなのに………もう会いたい。

翌朝………。

私は、少し寝不足で会社に行った。

目をこすりながら、廊下を歩いていると、

潤   「陽菜、おはよう。」
陽菜  「あ、潤くん おはよう。」
潤   「なに、寝不足………?」
陽菜  「うん………ちょっとね………」
潤   「え、もしかして……和のせい……? なんて………」
陽菜  「ん、まぁ―そんなとこ………」
潤   「え、マジかよ………。冗談で言ったのに。」
陽菜  「あ………冗談……だったの………?」
潤   「うん。 まさか………そ―だとは。」
陽菜  「あはは………ごめんね………つい………」
潤   「ああ………聞きたくなかった……………………」

そ―言うと潤くんは、自分のデスクの方へ歩いて行った。

             つづく

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